本八幡こころクリニック

本八幡こころクリニック

疾患について

About disease

Main diseases that we examine当院で診察する主な疾患

Depressionうつ病

うつ病

現代社会はストレスに溢れています。
ストレスがうまく解消されないで、心と体のバランスが崩れ、心身に不調をきたすことは誰にでも起こり得ます。
眠れない、食欲が無い、一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといった状態が続いている場合は、うつ病かも知れません。
うつ病は、精神的・身体的ストレスが重なることなど、様々な理由から脳の機能障害が起きている状態です。脳がうまく働いてくれないので、ものの見方が否定的になり、自分がダメな人間なように感じられてしまいます。そのため普段なら難なく乗り越えられるようなストレスも、より辛く感じられてしまうという悪循環が生じてきます。
こうした状態になったら、一人で悩まず、とにかく早めにご相談ください。
薬による治療と精神療法もうつ病に効果的なことがわかってきています。早めに治療を始めるほど回復も早いので、十分な休息と的確な治療を受ければ、ほとんどの場合それまでと変わらない生活を送ることが可能です。

うつ病の主な症状

  • 気分が晴れない
  • 大好きだったものに興味がわかない
  • 嬉しいはずなのに喜びを感じない
  • 集中できない
  • 頭が働かない
  • 自分は価値がないまたは価値が低い
  • 消えてしまいたい、死にたい
  • 食欲が出ない

Depression躁うつ病(双極性障害)

躁うつ病

うつ病は、うつ状態だけが起こる病気のことをいいますが、双極性障害とは、うつ状態に加え極端に活発に行動してしまう躁(そう)状態も現れ、「うつ状態」と「躁状態」を慢性に繰り返す病気のことをいいます。以前は「躁うつ病」と呼ばれていましたが、現在では両極端な病状が起こるという意味で『双極性障害』と呼ばれるようになりました。
躁状態では、眠らなくても活発に活動できる、次々とアイデアが浮かぶ、過度に自分は特別で能力が高いと信じこむなどの症状が見られ、軽はずみに無謀な行動を取ってしまう結果、社会生活に支障をきたすこともあります。

じつは双極性障害であるのにもかかわらず軽い躁状態を見つけられず、うつ病と診断されているケースもみられます。うつ病の治療をしても効果がない、または不十分だった患者さんが双極性障害だったということもあります。

うつ病は「うつを良くする」ことが治療目標ですが、双極性障害は、「躁・うつの波を、いかにコントロールするか」が最大の治療目標です。

双極性障害の主な症状

  • うつ病の諸症状
  • 睡眠が少なくても平気になる
  • 理由もなく自信に満ち溢れている
  • 普段よりおしゃべりになる
  • 注意力が散漫になりやすい

Schizophrenia統合失調症

統合失調症

統合失調症は、多くは思春期から青年期に発症する精神疾患で、「幻覚」や「妄想」といった症状が特徴的です。この病気は脳の神経ネットワークにトラブルが生じる「脳」の機能障害と考えられており、およそ100人に1人弱の割合で発病します。
生まれながらストレスに対するもろさがあり、そこに限度以上のストレスがかかると、脳内の神経系に異常をきたして発症すると言われます。
経過は人によってさまざまで、非常に薬が効いて、症状のコントロールがうまくいく方、そうはいかない方など、いろいろな患者さんがいらっしゃいます。したがって、患者さんがどのような経過をたどるかの予測も難しいところです。
ただ、「発症早期の治療」が重要であることは認められており、早期のうちに、専門医による適切な治療を受けることが大切ですので、思いあたる症状があれば、早めに受診されることをお勧めします。

統合失調症の主な症状

  • 周囲の人や音が気になって仕方がない
  • 確かに声がするのに、周りの人は否定する
  • 疑い深くなった
  • 考えがまとまらない
  • 世の中の様子がおかしいと感じる

Obsessive-compulsive disorder強迫性障害

強迫性障害

強迫性障害は、ある考えや行為にとりつかれてしまい、自分でも「ばかばかしい」「不合理だ」とわかっているにもかかわらず、どうしてもそれを排除することが出来ず、日常生活に支障をきたす、こころの病気です。
不安あるいは不快な考えが浮かんできて、抑えようとしても抑えられない(強迫観念)、あるいはそのような考えを打ち消そうとして、無意味な行為を繰り返す(強迫行為)不安障害に分類されます。

脳内部の化学的な働きの不具合によるものと、心理的な要因および性格(几帳面、生真面目、融通が利かない)などが関連して、発症するのではないかと考えられています。
治療は、薬物療法と暴露反応妨害法(強迫観念による不安と向き合い、やらずにはいられなかった強迫行為をしないよう我慢するという行動療法)を中心に行います。

強迫性障害の主な症状

  • 何度も手を洗わないと気が済まない
  • 火事や泥棒に遭うのではという心配になる
  • ドアのカギをかけたかどうか心配
  • 何度も戸締りを確認する

Psychosomatic disorder心身症

心身症とは、精神的ストレスや対人関係など、心理・社会的要因がその発症や経過に大きな影響を及ぼしている病気です。
例えば、仕事がどうにもうまくいかない、家庭生活で嫌なことが続く、大切な人と死別したなど、心理的要因や過剰なストレスによって発症する胃潰瘍や十二指腸潰瘍などが、これに相当します。
自分の内的感情やストレスに気づきにくく、自分を抑えて周囲に合わせたり自分の感情をうまく言葉で表現できなかったりする人に多いと言われます。
治療には単なるストレスの除去だけでなく、心理面の治療が必要ですので、通常は長い時間がかかります。
治療が不完全な場合、初発症状が治っても、すぐに別の症状が現れるケースがありますので、しっかりと治すことが大切です。
心身症の治療では、一般的な全身疾患とは異なり、心理的な要因が関与しているため、身体的な治療だけでなく、心と体の両面から治療する必要があります。
薬物療法や精神療法などで心の治療を行うとともに、併行して身体疾患に応じた治療が必要になります。

Somatoformity disorder身体表現性障害

身体表現性障害

身体表現性障害とは、頭痛や吐き気、下痢、便秘、疲労感などの身体症状が慢性的に繰り返し発症するが、それを説明するような一般の身体疾患、何らかの薬物の影響、他の精神疾患などが認められず、むしろ心理・社会的要因によっておこる障害のことです。身体表現性障害は、身体感覚に敏感で、物事を悲観的にとらえやすい繊細な方がなりやすいと言われます。
また、心身の過労(親の介護疲れや過重な残業など)や、身辺の環境変化(職場異動や引っ越し、近親者との死別など)がストレスの要因になっていることを認識しにくく、言葉で表現できないような方に、身体症状が表れることがあると言われます。

身体表現性障害は、精神療法や薬物療法、職場や家庭などの環境調整によって治療します。
精神療法では、その人がどんな問題を抱えているのか、不安感や抑うつ感に苦しんでいることにも配慮しながら、身体的な気がかりを丁寧にうかがい、ストレスの原因の特定を目指し、具体的なストレス対処や環境調整について話し合います。その上で、必要に応じて抗不安薬や睡眠薬などによる薬物療法も並行して行います。

心身症や身体表現性障害の主な症状

  • 不調を感じ様々な診療科を受診しても異常がないといわれる
  • 内科などで通院を続けてもすっきりよくなりきらない症状が残り、原因がみつからない

Sleeping disorder睡眠障害

睡眠障害

睡眠障害とは、睡眠に関して何らかの問題がある状態を言います。
睡眠障害の背景には、人口の高齢化、ライフスタイルの多様化、生活リズムの乱れ、ストレスなどがあるのかもしれません。
睡眠に問題があるというとまず思い浮かぶのはこの不眠ですがそれ以外にも、昼間眠くて仕方がない、睡眠中に病的な運動や行動が起きてくる、睡眠のリズムが乱れて戻せない、など他の特徴をもつ疾患もあります。
睡眠障害によって日中の眠気やだるさ、集中力の低下などが引き起こされると、日々の生活に支障をきたし、極端な場合にはさまざまな事故につながることもあります。 また、睡眠障害が長期間持続すると、生活習慣病やうつ病などにかかりやすくなると言われています。そのため、睡眠障害は放置せず、適切に対処することが重要です。
睡眠障害の治療は疾患によって異なっており、睡眠薬の服用だけが睡眠障害の治療ではありません。症状やサイン、診察や検査の結果から、その原因となる疾患を適切に診断し、原因に応じた治療を行ってまいります。

睡眠障害の主な症状

  • 寝付けない
  • 夜中に何度も目が覚める
  • 早すぎる時間に目が覚める
  • よく寝たはずなのに眠った気がしない
  • 長時間眠っても疲れが取れない
  • 大事な時に眠ってしまう
  • 寝てる間に叫んでしまう、暴れてしまう

Dementia認知症

認知症

認知症は加齢による脳の老化とは異なりますが、誰もがかかる可能性がある身近な病気のひとつです。以前は「痴呆(ちほう)」といわれていました。
認知症とは、後天的な脳の器質的障害により、いったん発達した脳の機能が低下した状態でアルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症などに分けられます。
アルツハイマー型認知症は認知症の中でいちばん多く、男性より女性に多く見られ、脳の機能の一部が萎縮していきます。血管性認知症は比較的男性に多くみられ、全体的な記憶障害ではなく、一部の記憶は保たれている「まだら認知症」が特徴です。
認知症を完全に治す治療法はまだありませんが、早期に診断することにより、薬によって進行を遅らせる可能性が高まりました。原因によっては症状が急激に進んだりする場合がありますので、早期発見、早期治療で進行を抑え、症状を軽くすることが大切です。

認知症の主な症状

  • 物忘れが目立つ
  • 出来ていたことが出来なくなってきた
  • 歳を取ってから怒りっぽくなっている

Anxiety disorder不安障害(パニック障害)

不安障害(パニック障害)

人が生きていく上で、ほどほどの不安を感じることは、自分を守るためにとても大切です。しかし、その不安がいき過ぎてしまうと、日常生活に支障をきたすようになります。いき過ぎた不安を感じるようになった状態を「不安障害」と呼びます。
不安障害のなかでも代表的なのが「パニック障害」です。
突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作を起こし、そのために生活に支障が出ている状態をパニック障害と言います。
このパニック発作は、死んでしまうのではないかと思うほど強くて自分ではコントロールできないと感じます。そのため、また発作が起きたらどうしようかと不安になり、発作が起きやすい場所や状況を避けるようになります。
最初に発作が起きる原因には、過労やストレスなどが関係していると考えられています。その後、再発することへの強い不安(予期不安)によって発作が起こる場合もあります。
このパニック障害の治療では、抗うつ薬や抗不安薬による薬物療法とあわせて、少しずつ苦手なことに挑戦し、慣れていく心理療法が行われます。無理をせず、自分のペースで取り組むことが大切です。

不安障害(パニック障害)の主な症状

  • 急につよい不安感に襲われる
  • 人前で極端に緊張してしまう
  • 発作的に呼吸困難感や動悸などが起こることがあり、その後も同様の発作を恐れて行動範囲が狭まる
  • 特定の状況で恐怖感を感じる

Adult ADHD大人のADHD(注意欠如・多動性障害)

ADHD

ADHDとは”Attention Deficit Hyperactivity Disorder”の略で、日本語では注意欠如多動性障害と訳します。(※ADHDは2014年に日本精神神経学会により「注意欠陥」が「注意欠如」に改名されたため、日本での正式な診断名は「注意欠如・多動性障害」となりますが、現在でも「注意欠陥・多動性障害」と呼ばれることが多いです)
主な症状は不注意、多動性、衝動性で、下記のように分類されます。

不注意優勢型
必要なことに注意を向ける・向け続けるのが苦手。
多動/衝動性優勢型
必要のない動作・行動が多くじっとしているのが苦手。突然行動しはじめることが多い
混合型
不注意と多動/衝動性両方の特徴がある。

ADHDは子どもで注目されている疾患の一つですが、ADHDの症状の一部、特に不注意症状は大人になってもなくならないことが多く、この症状があると仕事で支障が出ることがあります。
不注意症状とは、うっかりミスが多い、一度に複数の指示をされると忘れてしまう、複数の仕事を同時に処理することが苦手、作業効率が悪い、スケジュール管理が苦手、1対1なら大丈夫だが複数の会話(会議など)になると話に集中できない、などなど。実際にこのような苦手さがある人の中にはADHDの症状である場合があります。
ADHDの診断がつく場合には、成人の人でも内服での治療が可能です。効果は人によりばらつきますが、現在困っていることの一部でも取り除くことができるかもしれません、ご相談ください。

ADHDの特徴

  • 長く単調な仕事に注意を集中し続けることが困難
  • 些細な妨害が入ったり、新しい刺激があると重要な課題から逸れてしまう
  • 金銭・旅行・買い物などを衝動的に実行してしまう
  • 交通事故や負傷することが多い

ADHDの状態像の年齢による変化

多動性(11歳頃)や衝動性(13歳頃)は多くの場合軽減するが、不注意は持続することが多い。つまり、不注意は大人になっても残る場合が多い。これが原因で仕事に支障をきたすことがある。

主な症状

  • 不注意、衝動性の問題
  • 物事の順番がつけられない、整理整頓困難、時間の管理困難
  • 忘れっぽさ、ミスの多さ、複数の案件を覚えておくことが困難
  • 物事を予定通り始めたり終了できない
  • 表現が下手、計画変更が困難、課題完遂不能
  • 何をしようとしていたかを忘れてしまう
  • すぐに飽きてしまう、アイデアが豊富だが実行困難、本がすべて読みかけ
  • 文字を書くとき思ってもいないことを書く、育児困難、荒っぽい車の運転
  • とりかかりが遅い、力はあるがコツコツやるのが苦手、本当に楽しいと思えない
  • のんびり屋、ぼんやりしている、周囲とテンポが合わない
  • 周囲の状況をつかみにくい
  • 感情の易変性、癇癪、無秩序、ストレス耐性欠如、衝動行為
  • 低い自尊心、物質への依存、仕事が長く続かない
  • 気分障害、不安障害に似た症状

ADHDの原因

大人のADHD(注意欠如・多動性障害)

ADHDの原因は、現在の医学ではまだはっきりと分かっていません。
一番有力なのは、脳の前頭前野部分の機能異常だと言われています。
前頭葉は脳の前部分にあり、物事を整理整頓したり、論理的に考えたりする働きをします。ADHDの人はこの部分の働きに何らかの偏りや異常があり、思考よりも五感からの刺激を敏感に感じ取ってしまいます。そのため論理的に考えたり集中するのが苦手となるのです。ADHDはこのような先天的な脳の機能障害と、さまざまな環境要因が相互に影響して引き起こされる障害であると考えられています。
以前は親の子育ての仕方がADHDの原因だと誤解を受けることもありましたが、育て方やしつけの問題という考え方は間違っていることが判明しています。

治療方法

ADHDの治療薬としては2種類(コンサータ、ストラテラ)があり、効能としてはノルアドレナリンやドーパミンといった脳内物質の不足を改善する効果があり、それによりADHD特有の症状を抑制する効果が期待されます。

Premenstrual Syndrome月経前症候群(PMS Premenstrual Syndrome / PMDD)

月経前症候群

月経前症候群(PMS)とは月経(生理)3~10日前になると、いらいらや気分の変動、下腹部や胸の張り、痛み等、身体的な症状及び精神的な症状が現れ、日常生活に支障をきたしてしまう病気です。
生理に伴うホルモンバランスの変化が原因と言われていますが、原因ははっきりとは特定されていません。
PMSの症状は月経の開始とともに症状が弱まり、消えていきます。PMSの症状は約200種類以上もあると言われており、症状があらわれるタイミングも、生理2週間前からあらわれる人もいれば、2、3日前に集中して症状があらわれる人もおり、1人1人の患者様によって、大きく違いがあります。PMSの症状を来す中でも、精神症状が強い場合に、月経前不機嫌性障害PMDDと呼ばれることもあります(国内ではPMSの1~2%とも言われております)。

PMSではない場合

症状には当てはまるけど、PMSではない場合、別の病気である可能性があります。
ご自身での判断が難しいケースが少なくありません。あてはまる症状があれば、お気軽にご相談ください。

月経困難症
生理痛がひどく重い、下痢や吐き気などで寝込んでしまう症状で、月経開始とともに症状があらわれます。月経中の症状は、PMSとは区別されており、治療法もやや異なります。
更年期障害
更年期(45~55歳頃)に見られる症状で、PMSと似た症状もあることから混同されがちですが、原因が違うため別の病気として扱われます。当然ですが、治療法も異なります。

PMSの症状 * 身体的症状

  • 乳房のハリや痛み
  • 肌荒れ・にきび
  • 体重が増える
  • 下腹部のハリや痛み
  • 睡眠障害(眠い、不眠など)
  • 疲れやすくなる
  • 頭痛
  • むくみ

PMSの症状 * 精神的症状

  • イライラする・怒りっぽくなる
  • 泣きたくなる
  • ぼーっとする
  • 情緒不安定になる
  • 憂鬱な気分になる
  • 落ち着かない
  • 周囲の人にやつあたりしてしまう
  • 集中力が欠ける

PMSの原因

PMSの原因ははっきりとは分かっていません。ただ、考えられる要素はいくつかあります。

プロゲステロン(黄体ホルモン)の影響
排卵から月経が始まるまで、プロゲステロンという女性ホルモンが分泌されます。このホルモンは妊娠を助けるためのホルモンで、体内の水分を保持する働きがあります。水が排出されにくくなることで体のむくみ、頭にたまることで頭痛、乳房にたまることで乳房のハリや痛みといった症状があらわれます。また、水分がたまることでカラダ全体がだるく感じるなどの症状も見られます。
セロトニン(脳内物質)の低下
排卵後、卵胞ホルモンの一種である「エストロゲン」の分泌量が減ります。このエストロゲンが減ることで、脳内の「セロトニン」という物質が変化します。「セロトニン」は通称「幸せホルモン」とも言われており、セロトニンが欠乏するとうつ症状やイライラなどが発症すると言われています。

PMSの症状が重くなる原因

ストレス
急な環境の変化や、ハードワークによる緊張状態が続いた時など、ストレスがたまっていると、PMSの症状は重くなります。
性格、考え方
律儀で真面目、几帳面で完璧主義。負けず嫌いで自分に厳しい、こんな性格の人は要注意。PMSの症状がでやすいようです。
食生活、嗜好品
タバコを吸って、お酒も大好き、カフェインたっぷりのコーヒーもよく飲むという人は、症状が重くなりがち。バランスの悪い食事をしている場合も同様です。
自律神経の乱れ、体力低下
風邪や病気で免疫力が低下していたり、自律神経が乱れているとPMSの症状が重くなります。

治療方法

月経前症候群PMSの治療は、セロトニン欠乏改善のためSSRIの投与や漢方薬での治療を主とし、抗不安薬などを併用しての治療も行います。症状によっては、婦人科での治療(ピルなどの避妊薬を使用した治療)をお勧めすることもあります。ひとりひとりの病状に応じて、ご提案してまいります。

Menopause更年期障害

更年期障害

更年期障害とは、卵巣の機能が衰え始め、女性ホルモン量が減少する頃に起こる症状で、更年期とは「閉経を迎える時期の前後5年間」を指します。
日本人女性の平均閉経年齢は50歳と言われていますので、45~55歳頃が更年期だと考えられます。個人差はありますので、この限りではありません。
また、最近では若年性更年期障害という20~30代で更年期のような症状があらわれる方も増えていますので、「まだ大丈夫」とは思わず、当てはまる症状があればご相談ください。

更年期障害の症状 * 全身症状

  • ほてり(顔がほてる・ホットフラッシュ)
  • のぼせ(顔がのぼせる)
  • 胸の痛み(乳房の痛み・動悸)
  • 多汗(大量の汗(顔から汗が止まらない)・スウェッティング)
  • めまい・ふらつき・耳鳴り
  • 体がだるい(倦怠感)・疲れやすい
  • 肥満(太る)、やせ
  • むくみ(むくむ)
  • 頭痛・頭が重い
  • 冷え
  • 頻尿・尿もれ

更年期障害の症状 * 精神的症状

  • イライラ
  • 不安
  • うつ
  • 神経質
  • 睡眠障害(眠い・不眠)
  • 意欲低下
  • 物忘れがひどくなる(記憶力の低下)

治療方法

女性ホルモンの減少によって異常をきたした自律神経を正常な状態に戻すために、主としては漢方薬を用いた治療と、症状が重い場合など必要時には、対症療法としての頓服(とんぷく)薬(一時的に重くなった症状を抑える薬)を併用して治療を行っていきます。

Autonomic imbalance自律神経失調症

自律神経失調症

自律神経失調症とは自律神経系の様々な症状がある場合で、他の原因が明らかではない時に自律神経失調症とつけられます。
よく聞く病名ですが、明確な診断基準はありません。自律神経系の様々な症状がある場合で、他の原因が明らかではない時に自律神経失調症とつけられることが多い状況です。
自律神経は、運動神経とは異なり、自分自身ではコントロールできなくて、体調に合わせて自動的に作動する神経です。自律神経は活動する神経といわれる『交感神経』と、休む神経といわれる『副交感神経』の二つに分類され、必要に応じて自動的に切りかわって働くようになっています。この交感神経と副交感神経のバランスが崩れることにより、動悸やめまい、頭痛、下痢、憂鬱感、発汗などの様々な症状がでます。
自律神経のバランスが崩れる場合には、いくつかの原因がからみあっていることが多く、生活リズムの乱れ、ストレス、環境の変化、女性ホルモンの影響等が関係していると言われています。但し、「自律神経失調症」と思い込んで他の病気の早期発見を逃してしまうケースもありますので、注意することが必要です。気になる点がありましたら、ご相談ください。

自律神経失調症の主な症状

  • ひどい肩こり
  • 冷え
  • ほてり
  • 微熱が続く
  • 片頭痛
  • めまい
  • 疲労感
  • 食欲不振
  • 耳鳴り
  • 便秘・下痢
  • 手足のしびれ
  • 動悸・息切れ・息苦しさ
  • 不眠
  • 焦燥感、不安感

他にも、関節痛、円形脱毛症、吐き気、嘔吐、胸痛のような症状があらわれることもあります。

自律神経失調症の治療方法

自律神経失調症が疑われる方に対しては、他の病気があるかも知れないとの前提で診療を行います。そのため、必要な場合には他の医療機関の受診をお勧めすることもあります。そして、他の病気の可能性が少ないと考えられる場合には、患者様の症状に応じて、身体面と精神面の両面に働きかけながら治療を進めます。症状を軽減するための自律神経調整薬や抗不安薬、漢方薬を使用した治療を行います。自律神経のバランスを回復するためには食事を含めた生活環境の改善、体質や性格、ライフスタイルの見直しについても、可能なものから始めていただくよう、ご相談させていただきます。

Pain disorder疼痛性障害(身体化障害)

疼痛性障害というのは身体表現性障害の一種で、精密な検査をおこなっても症状の原因がはっきりしない場合に診断される病名で精神疾患として分類されています。(診断ガイドライン「ICD-10」における身体化障害は、さまざまな身体の不調が長く続くのに、これといった病気が見つからない障害です。アメリカ精神医学会の診断と統計マニュアル「DSM-5」では「身体症状症」として解説されています。)
疼痛性障害で生じる痛みは気のせいではなく、現実に痛みで、激しい痛みを伴う場合が多い症状です。この症状は最近の研究では脳機能障害とだと考えられています。
一部の脳内の神経伝達物質が過剰反応したりしなかったり、また先天的に遺伝子に異常がある場合もあります。

疼痛性障害の主な症状と特徴

    様々な痛みが身体中に表れる
    痛みの種類は、発熱がある場合、締めつけ感、ビリビリ感、ヒリヒリ感など様々です。痛みの場所も頭部、顔面、背中、手足、全身などに多いようです。激しい痛みは突然始まり、数週間から数か月の間にどんどん悪化していきます。痛み止めを使用しても改善せず慢性化していきます。
    発症のきっかけは外傷
    怪我、事故時の怪我、手術後に起こることが多いようです。
    周りから理解されにくい
    原因が特定できないため、周りからは気のせいや仮病などと言われてしまうという方もいます。

ご家族・友人の理解が大切になります。
原因不明の激しい痛みで「疼痛性障害」と診断された方、疼痛性障害かもと感じられた方は、当院にご相談ください。

Irritable Bowel Syndrome過敏性腸症候群(IBS Irritable Bowel Syndrome)

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群IBSとは、腸に器質的(身体的)な病気(大腸がんや潰瘍性大腸炎など)は存在しないのに、下痢や便秘などの便通異常をともなう腹痛や腹部不快感が慢性的に繰り返されるなどの機能的な症状が存在する病気のことを言います。 腹部の検査を受けてみても「特に異常はない」と言われるのに、 「仕事中や会議中に急にお腹が痛くなる」「通勤・通学時に電車の中で腹部に不快感を覚え、途中下車をしてしまう」「便秘や下痢などの便通異常が慢性化している」などといった症状がある場合、過敏性腸症候群である可能性があります。
過敏性腸症候群は日本人では多くみられる病気で、約10%の方が過敏性腸症候群の症状を持っているとも言われています。
便秘と下痢を交互に繰り返すのが、過敏性腸症候群の特徴です。病気の原因として、背景に精神的な問題(学校や会社にいくなどの義務を果たすことがつらくなっているなど)を抱えている場合が多くみられます。症状を抑えることも大切ですが、それらのストレスの原因の解決を図ることが最も重要です。

過敏性腸症候群(IBS)の3つの症状パターン

    下痢型
    腹痛や腹部不快感を伴う慢性的な下痢。一日に何度もトイレに駆け込む。
    便秘型
    腹痛や腹部不快感を伴う慢性的な便秘。一般的に女性に多くみられる。
    下痢・便秘交替型
    下痢型と便秘型の症状を繰り返す

過敏性腸症候群(IBS)の原因

過敏性腸症候群(IBS)の原因としては、不規則な生活、精神的な緊張や不安、ストレスなどが挙げられます。 中でもストレスは過敏性腸症候群(IBS)の最大の原因であるとされています。
緊張や不安、ストレス等が自律神経を介して腸に伝達され、その結果、腸が過敏になり腹部症状を引き起こすと言われています。

過敏性腸症候群(IBS)の症状が出やすい状況

過敏性腸症候群(IBS)の症状には、出やすい状況というものがあります。
一般的には、強い緊張やストレスを感じる場面で症状が出やすいと言われています。例えば仕事中や会議中、授業中やテスト中、面接中、また出社中や登校中などです。
それを裏付ける事例として、仕事や学校が休みの日や、通勤・通学中でも帰社・下校時には症状が出にくいということがあります。

IBSの治療方法

過敏性腸症候群の症状を抑えるための薬がありますので、それを症状に応じて組み合わせて処方いたします。

Androgenetic Alopecia漢方処方

漢方処方

メンタルヘルスの病状に対し様々な問題を漢方診療にて並行して治療を進めていきます。基本保険診療での処方となります。
病態に応じて、下記に挙げるような診療が必要となる場合があります。
一人一人の病状、体質をきちんと見極めて漢方治療を行なっております。

診察時の自覚症状に加えて、漢方の伝統的な診療方法(脈診や腹診等)によって得られた他覚所見を併せ、これを東洋医学の病態観(陰陽虚実、気血水、五臓論、六病位、等)に照らして“証”を診断します。

それに基づいて処方を選択する、という流れになります。これを“随証治療”といいます。
漢方医学は、西洋医学とは異なる体型的医学であり、そこには診療にあたる上で守るべき独自の原則が厳として内在します。これを尊重すべきは当然であり、従って上記のような診断過程が必要になります。しかしながら診察に抵抗のある方や、一度漢方薬を試したいという方には、慎重な問診や判断にて、症状に合わせた処方を行なっております。漢方の応用範囲はとても広く心療内科や精神科を含め臨床のほぼ全科目に適応可能です。

  • かぜ、インフルエンザ、せき、動悸、息切れ
  • 肩こり、筋肉痛、関節痛、むくみ、しびれ
  • 体力低下、冷え、貧血、肥満、脱毛、口渇
  • 抑うつ気分、不安、不眠、イライラ感
  • 嘔気、嘔吐、胸やけ、食欲不振、腹痛、下痢、便秘
  • のぼせ、体熱感、寝汗、多汗
  • のどつかえ、声が出にくい、めまい、アレルギー性鼻炎、耳鳴り、耳閉塞
  • 頭痛、生理不順、精力減退、膀胱炎、加齢に伴う不調、女性の性周期に伴う諸々の愁訴
  • 更年期障害、子宮内膜症、自律神経失調症、心身症的疾患、慢性疼痛など、様々な病状に対応いたします。